Natural Photo Style

スタッフブログ

2025.12.12

AIが追いつけない瞬間を、子どもたちがつくる。

撮影をしていると、時々「世界のほうが遊んでくる瞬間」があります。
こちらが構図を整えて、光の向きを読みながら、
“よし、この一歩先にあるであろう奇跡を…”なんて狙っているときに限って、
その奇跡はだいたい別のところからやってくるんですよね。

お姉ちゃんが、秋色の光を浴びながら
バランスを取って歩いているところを撮っていたら、
背中のあたりから、すっと小さな腕がひとつ。
妹ちゃんの腕が、まるで“追加パーツ”のように重なり、
一瞬だけ、一人の天才アクロバットのような姿が完成しました。

もちろん計算では作れません。打合せもしてません断固として。
AIに「この構図で」「この角度で」と指示しても、
似たような感じには生成できるかもしれない、けど、

同じ「温度」にはならない。


冬手前の午後の独特な低くて長い光、落ち葉のざわめき、姉妹のテンション、
その全部がこんがらがってできた“たまたまの一枚”だからです。

生成AIがどんなに賢くても、子どもたちがつくる瞬間は、AIには追い付けないし、

何よりこの“予定調和からの脱線”だけは真似できない気がします。

写真って、こういう気まぐれにすべて持っていかれる時があって、
そして、それがたまらない気持ちにさせる1枚になる。

そんなわけで、
これからも引き続き、予定外が飛び込んでくることを楽しみにしながら、
気長にカメラを構えていようと思います。